視覚障害がある僕にとってweb学会のメリットとは?
さて
視覚障害を持つ僕は前回の記事では
視覚障害を持つ僕が学会に参加したらどんなことに苦労してたのか?
ということについて書きました。
詳細は下記リンクから覗いてみて下さい。
↓
視覚障害のあるOTが学会に参加したら - butasan-ot’s diary
そんな僕ですが、今年はコロナ禍により
学会がweb開催での開催が多くなっています。
今回は
視覚障害を持つ僕がweb学会に参加したことでの
メリットとデメリットについてお伝えしていきます。
1. web学会とは?
まず、web学会とは何かについてですが
この記事を読まれている方の多くはすでにご存じかと思いますので、
簡単にご説明します。
今までは学会がオフライン、つまり実際に現地の会場に行って
各フロアでスクリーンにスライドを投射し演者が口述発表するのを見に行く
もしくは
フロア全体にパネルを設置し、そこにポスターを掲示し発表、自由に見てもらう
というスタイルがこれまでの多くの学会の開催形態でした。
web学会は自宅などからPCたタブレット端末、スマートフォンなどを使って参加します。
また
開催は「オンデマンド形式」と「ライブ配信形式」の2パターンに大きく分かれると思われます。
オンデマンド形式の場合は
口述発表は事前にスライドへ音声を録音
ポスターはポスター用に作成したスライド
をそれぞれ、web学会専用のサイト内にアップロードします。
参加者は開催期間内の好きな時に演題を見れ、チャットや掲示板機能を使って質問などのやり取りが行えす。
一方、ライブ配信では
今までの開催のようにタイムスケジュールが決められ、
web会議システムなどを利用して指定の時間にweb上にてリアルタイムでの発表を行います。質疑応答もその中で行うと思われます。
時間の制限がありますが、臨場感のあるやりとりや短期集中がしやすいかもしれません。
ざっとではありますがweb学会についての説明になります。
ちなみに
僕はオンデマンド形式によるweb学会のみの参加経験です。
2. スライドやポスターの文字がしっかり見える
前述したようにweb学会では
PCを使って自宅などから参加することになります。
そのため、今まではスクリーンに映し出されているスライドや掲示されているポスターが僕には見えにく、むしろ見えていない
ことも多々ありました。
しかし
PCで見れることで画面が大きく、また拡大もできるため表やグラフの数字までしっかり確認することができます。
3. 周囲を気にせず、見たい演題をゆっくり見れる
今までは。スライドやポスターが見えにくいから
かなり近づいて見ていました。
そのため、他者の視界を遮ってしまうこともあり、できるだけ空いている時間などを狙って見てました。
それでも、やはり周囲の視線や配慮しないとという心理的なストレスがかなりありました。
でも、webでは見ているのは自分だけなので、気にせず画面に近づいたり拡大しても迷惑にならないので、ストレスフリーです。
いやぁ、本当にうれしいです。
4. 見たい演題をしっかり探せる
ポスター会場では、遠くからどんな演題かがいまいちわからず
見たいなぁと思っていた演題でもスルーをしてしまっていたことがあります。
web学会では、クリック一つでポスターが表示されるため
抄録と照らし合わせて、見たい演題を探すことができます。
今までは結構、ポスターを見るのをしぶしぶ諦めていたのもあります。
5. もちろんデメリットもある
web学会のメリットを挙げてきましたがもちろんデメリットもあると感じています。
今までのように
・リアルタイムで演者や参加者同士の直接やり取りができない
・新しい誰かとの出会いがない
・仲間と作業を共有できない
これらはすごく大事な要素だと思います。
個人的な意見ですが、このようなインタラクションは
その場の空気感から偶発的に
次に繋がるための何かが生まれることがあるからです
その他にも
現地の美味しい食べ物やお酒、場所を味わえない、現地の電車に乗れない(笑)
などオフレコの目的もありますが…(笑)
web学会でも
これらに対して上手く代替え手段を使えばカバーもできると思います。
とある作業療法士さんと以下のようなもの(web飲み会)を企画しました。
↓
これはおしゃれな広告ですね。
こちらも別の作業療法士さんが作ってくれました!
やることは、ほぼ飲み会なんですけどね笑
今までのように学会後、現地の居酒屋などであーでもない、こーでもないと語り合ったあの空間をweb上で行えばいいんじゃない?となりweb飲み会を開催することにしました。
もちらん現地の食べ物やお酒も準備して♪
ここから、繋がれた方もいますし学会やその他のことについてもディスカッションできます。
モノは考えようなんですよね。
まとめ
今回は視覚障害を持つ僕にとってweb学会のメリットを中心にお伝えしました。
コロナ禍によって急激に進んだweb学会
結果としては僕にとってメリットが多いものになりました。
僕みたいな人以外にも、育児中の方や旅費を出せない、時間を作れない方などにとってもweb学会のメリットは十分にあるかと思います。
今の時代の流れにうまく適応し、活かしつつ
足りない部分はアイディアを膨らませて上手くカバーしていけばより良いモノを作っていけそうですね。
でも
今までのように現地開催もぜひ行って頂きたいので、
オンラインとオフラインを合わせたハイブリッドな学会開催を熱望させて頂きます。
でわでわ♪